1.はじめに

こんにちは。Kogorouです。前回、Boeingの3Q決算を見てみましたので、今回はそのライバルである。Airbusの決算を見てみたいと思います。Boeingは、Boeing737 Maxの墜落事故をきっかけに稼ぎ頭である737 Maxの生産、販売に大きく出遅れてしまいました。そのため、多くのエアラインがライバルである、エアバスのA320をオーダーすることにつながりました。結果、Boeingと比べても、コロナからの回復が早くなっています。それでは見ていきましょう!!

 

2.注意事項

正確な情報提供に努めておりますが、情報を各ソースから収集、まとめている中で不正確な情報になってしまう可能性がございます。ご自身での確認もなにとぞよろしくお願いいたします。また個別株の売り買いを推奨しているわけではありませんので、投資は自己責任でお願いします。

3.事業概要

Boeingと並ぶ、ヨーロッパの一大航空機メーカー。A320/A350を中心とした民間航空機ビジネスがコア事業だが、それに加えて、ヘリコプター事業、防衛・宇宙部門も有している。Airbus社の2021 H1Result Invester Guideからまとめ。

3.1民間航空機事業

100席以上のクラスにおける航空機のリーディングメーカー

  • A220:コロナ後の世界で唯一の清潔な座席を用意した単通路の航空機。受注残:484機
  • A320 Neoファミリー:単通路航空機のリーダーとしての地位を確立。受注残:5666機
  • A330ファミリー:250-300席の市場で、コスト効率と環境負荷の低減を実現。受注残:293機
  • A350ファミリー – 運航コスト、燃料消費量、CO2排出量を削減するために設計された新世代の航空機。
    排出量の削減を目指した新世代機。受注残*。479機。

3.2ヘリコプター事業

民間および軍用ヘリコプター市場のグローバルリーダー

  • 軽・軽双発:H125、H130、H135、そして新しい5枚翼のH145。
  • 中型機:オフショア輸送、民間ビジネス航空、公共サービスのための新しいスタンダードであるH175と、全く新しいマルチミッションのH160
  • 中型ヘビー機 – スーパープーマファミリー(H225/H215)、軍用および民間任務のための多目的ヘリコプター。)
  • マルチミッションヘリコプター NH90 – 戦術的な輸送と海軍の両方の用途に対応するマルチロール軍用ヘリコプター。
  • タイガー・アタック・ヘリコプター – 空対空および射撃支援用ヘリコプター。
  • エアバス・コーポレート・ヘリコプターズ(ACH) – プライベートおよびビジネスアビエーション専用の
    ヘリコプターのブランド。

3.3防衛・宇宙部門

欧州No.1の防衛・宇宙関連企業

  • 軍用機 – 戦闘機、ミッション機、輸送機、タンカーなど、世界各地で使用される航空機の設計、開発、納入、サポートを行っている。
  • 主な製品 ユーロファイタータイフーン、A400M、A330 MRTT、C295など。
  • 宇宙システム – 人工衛星、軌道システム、宇宙機器、深宇宙探査、宇宙輸送機能(アリアングループ経由)
  • コネクテッド・インテリジェンス – 衛星および安全な陸上通信、大規模なシステム統合プロジェクト、衛星ベースのインテリジェンス
  • UAS – 軍用および商業用アプリケーションのためのソリューション。ヘロン、ゼファー、ユーロドローンおよび運用サービス。

4.株価の推移について (2021/11/12時点)

コロナショックからかなり回復した。最高値に近づいていたが、ここ数か月はヨコヨコの展開。

 

5.Airbus 2021年9か月通期決算

Airbusの通期決算については、Airbus Websiteから情報を取得。

詳細ページはこちら。 

5.1通期売上

各部門の通期売上は以下の通り。民間航空機の割合がかなり大きいのがエアバスの特徴である。Boeingの方が防衛・宇宙、グローバルサービス部門により分散が効いている印象あり。

5.2通期Adjusted EBIT

通期のAdjusted EBITは3.4Billion Euro。2020年から大幅に改善中。民間航空機部門の事業業績が寄与している。

5.3フリーキャッシュフロー

FCFは大幅に改善。€2.3Bのプラス。

5.4民間航空機受注・納入実績

2021 9か月の受注実績ではBoeingに負けているが、これはBoeing 737 MAXで大型の受注案件があったためと考えられ一過性とみられる。(ユナイテッド:200機、サウスウェスト:100機)

5.5業績見通し

2021年の見通しは、M&A前。2021年のガイダンスを更新し、現在は2021年に以下を達成することを目標としている。

  • 民間航空機600機の納入。
  • 調整後のEBITは45億ユーロ。
  • M&Aおよび顧客ファイナンス前のフリーキャッシュフロー25億ユーロ。

5.6民間航空機の今後の生産レート見通し

A320の受注残が5000機以上あることから、A320の増産をどれだけ加速させるかが、さらなる業績向上のカギとなっている。ただこの増産にサプライヤーがついてこれるかは懐疑的。エンジンメーカーであるRaytheonも月産75機を満たすだけの需要が本当にあるのかどうか、疑問視するというロイター記事もでている。

 

6.所感

まだ業績が赤字のボーイングに比べるとずいぶん業績は回復しているし、今後の旺盛な航空機需要を見ると、増産でさらに業績を伸ばす可能性は高い。次回の決算も見て、A320の増産が本当に2023年から達成されるかどうかに注目していきたい。